産業医科大学若松病院
整形外科・スポーツ関節鏡
Wakamatsu Hospital of University of Occupational and Environmental Health
Orthopaedic and Sports Arthroscopy Surgery
ISAKOS approved Teaching Center
Language change
新しい軟骨細胞培養移植の治験募集について
当院では、膝関節の軟骨損傷に対して、再生医療の治験を行なっています。
☆治験とは:開発中のお薬の有効性(効果) と安全性(副作用)を調べるため、患者さまにご協力をいただいて行う試験のことです。
☆治験は患者さまの安全性に十分注意しながら進められ、患者さまのプライバシーは厳重に守られます。
対象となる方
片方の膝関節のみ、外傷性軟骨欠損症、
もしくは離断性骨軟骨炎と診断された患者さま
☑20歳以上の患者さま(男・女)
☑軟骨欠損面積が2cm2以上9cm2以下と診断された患者さま
☑医師が適応と判断された患者さま
ひざかんせつ膝関節
りだんせいこつなんこつえん 離断性骨軟骨炎(OCD)
がいしょうせいなんこつけっそんしょう 外傷性軟骨損傷
※このほかにも、いくつかの基準があります。
患者さまの状態によってはご参加いただけない場合もあります。
詳しい情報については、お気軽に下記にお問い合わせください。
治験実施診療科:整形外科
お問い合わせ先:内田宗志(治験責任医師)
電話番号(093)761-0090
当院で実施している自家培養軟骨細胞移植の治験について
当院では、自家培養軟骨細胞移植の治験にご協力いただける患者さんを探しております。
治験にご参加いただくためにはいくつかの基準がございますので、ご興味のある方は当院の整形外科までお問い合わせください。
■治験の概要
本治験は、怪我などの外傷により膝関節の軟骨が部分的になくなってしまった(欠損した)患者さん、もしくは軟骨の下の骨に負荷がかかり軟骨がはがれてしまった離断(りだん)性(せい)骨(こつ)軟骨炎(なんこつえん)の患者さんうち、いくつかの基準を満たした患者様に対して、自家培養軟骨細胞移植、或いは現在標準的な治療として実施されているマイクロフラクチャー治療法のいずれかを受けていただきます。
その上で、それぞれの治療法の成績を比較することにより有効性と安全性を検討します。
■自家培養軟骨細胞移植とは
患者さんご自身の膝から、大腿骨の体重がかからない、傷ついていない正常な軟骨を採取させていただき、この軟骨から軟骨細胞を培養(細胞を人工的な環境で育てること)して製造します。この軟骨細胞を、生体内で糊のように接着する働きをするフィブリン糊と一緒に、軟骨がなくなった場所(軟骨(なんこつ)欠損(けっそん)部位(ぶい)とよばれます)に移植する方法です。
今回の治験で使用する自家培養軟骨細胞は初めてヒトに移植されますが、自家培養軟骨細胞をフィブリン糊と一緒に移植することにより軟骨欠損部位を修復する働きは、動物実験では確認されています。
■マイクロフラクチャー治療法とは
マイクロフラクチャー治療法は、現在標準的な治療としておこなわれているものです。この治療法は、骨髄(こつずい)刺激(しげき)療法といって、軟骨の下の骨に穴をあけ、骨の中に存在する骨髄細胞を導入し、軟骨の再生を促す治療法です。
■治験の参加基準
【対象となる方】
●片方の膝関節のみ、外傷性軟骨欠損症もしくは離断性骨軟骨炎と診断された方で膝関節に痛みやひっかかり感などの症状がある患者さん
●20歳以上の患者さん(男・女)
●軟骨欠損の面積が2㎠以上9㎠以下の患者さん(膝関節鏡検査にて医師が確認します)
【対象とならない方】※1項目でも該当する場合は治験にはご参加頂けません
●下記に記載する膝関節の疾患をお持ちの患者さん
・変形性膝関節症
・関節リウマチなどの自己免疫疾患と関連する炎症性関節炎
・痛風などの炎症性関節炎
●両足の膝関節に軟骨欠損がある患者さんや複数の軟骨欠損部位がある患者さん
●妊娠中または授乳中の女性、並びに治験期間中に避妊をおこなえない女性および男性
●最近2年以内に、放射線治療、抗がん剤治療を受けたことがある患者さん
●最近6か月以内に、他の治験に参加した患者さん
●担当医師が、治験に参加するのは不適格と判断した患者さん
上記の他にも【対象となる方】、【対象とならない方】の基準がいくつか設けられています。
患者さんの状態によってはご参加いただけない場合もありますことをご了承ください。
■治験の参加期間
・治験の参加期間は約1年3カ月となります。
(参加期間は検査のスケジュールなどで前後する場合がございます。)
また、治験終了1年後、2年後に膝関節の状態を確認するためご来院頂きます。
・治験開始時、終了時に膝関節鏡検査を実施致しますので入院が必要な時期がございます。
・治験期間中の外来通院間隔は一部を除き13週毎(約3カ月に1回)となります。
詳しい情報については、お気軽に下記にお問い合わせください。
治験実施診療科:整形外科
お問い合わせ先:内田宗志(治験責任医師)
電話番号(093)761-0090