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恥骨結合炎とは
What is Osteitis Pubis?

意味

恥骨または鼠径部の慢性的な痛みによって記述される状態です。それは通常、大きな身体的努力を必要とする活動によって誘発され、サッカー、ホッケーや陸上競技のような急激な方向転換や繰り返しのキックを必要とするスポーツでより一般的に発症します。

原因

恥骨痛の原因は主に3 つある:

  1.  股関節内転筋と腹筋、または股関節内転筋群と外転筋群の間の筋肉のアンバランスや過負荷

  2. 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI) 、または変形性股関節症や大腿骨の回転異常でみられる股関節可動域の減少による恥骨結合への機械的ストレス。我々の研究でも サッカー選手のFAI患者の67%に恥骨結合炎の症状が併発しています (Saito and Uchida et al 2019 Am J Sports Med)

  3. 腹壁の後方[ss5] の筋力低下による鼠径部(単径部)関連の痛み(「スポーツヘルニア」とも呼ばれる)と合併することもあると考えられています。 (出産後)

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徴候と症状

・単径部、下腹部、恥骨結合部、会陰部、鼠径部、陰嚢

周辺の痛み(片側または両側)。・恥骨結合周辺の極度の圧痛

• 腹筋または内転筋の収縮時に痛みが生じ、キックやランニング、腹直筋へのエキセントリック負荷で悪化します。

・片方または両方の臀部の可動域減少

• 腹部、背部、鼠径部、会陰部、大腿部、下腿部などの部位に、軽度の不快感から衰弱するような鋭い射撃痛まで、さまざまな痛みが生じます。

• 歩行、前屈み、階段の昇り降り、椅子や車への乗りり、スポーツ中や就寝中の体幹のひねりなどで痛みが悪化します。

診断

これらの疾患の正しい診断と治療は難しいかもしれません。これは、股関節、骨盤、腹部周辺の解剖学的構造が複雑であることに加え、同様の症状を持つ股関節に影響

を及ぼす他の疾患があるためです。また、筋骨格系ではないが同様の症状を呈する疾患も除外する必要があります。

患者から詳細な病歴を聴取した後、身体検査を行い、X線検査、MRI 検査、CT検査、超音波検査などの画像診断を行います。

 

X線検査やCT検査は、恥骨結合の変性や不安定性、股関節の構造変化や変性の兆候をチェックするために重要です。MRI や関節造影検査は、股関節や恥骨結合周囲の軟骨、腱、靭帯、筋肉などの軟部組織を評価し、 X 線では必ずしも確認できない骨の浮腫やストレス骨折の可能性をチェックするために行われます。

超音波検査

は、はっきりさせるために動的検査(患者が検査中に関連した動きをすることができる)が必要な場合や、腹壁ヘルニアの疑いが強い場合に役立ちます。

非外科的治療

治療は通常非外科的で、痛みの軽減に重点を置き、以下のいずれかの組み合わせが行われます:

  • 悪化させるようなすべての活動からの安静

  • 非ステロイド性抗炎症薬の使用

  • アイシング

  • 必要に応じて歩行補助具の使用、腰椎サポートベルトの使用、

  • 運動療法を含む 理学療法。 筋肉のアンバランス、可動域、体幹の安定性に対処するため

  • コルチコステロイド注射

症状が改善したら、とのような治療でも徐々に活動を再開していきます。エリートアスリートの場合、スポーツから離れる期間が長くなり、キャリアを損なう危険性があるため、この疾患の非外科的治療は非常に困難な場合があると考えられています。

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外科的治療

非外科的治療で症状が改善しない場合は、まずは股関節鏡視下手術の適応か否かを診断します。

関節内局所麻酔ブロックを行い、 股関節の疼痛だけでなく、恥骨結合までの痛みを消失するのであれば、股関節鏡視下関節唇形成術*FAI矯正を行うことを検討します。

当院のサッカー選手のFAIに合併した恥骨結合炎は、11例

その100%が股関節鏡視下手術のみで、恥骨結合炎が寛解しています。

Saito and Uchida et al 2019  Am J Sports Med (日本語訳)

Saito and Uchida et al 2019 Am J Sports Med (原著)

恥骨結合炎の治療に用いられる手術の例としては、以 

下のようなものがあります。

  • 内視鏡下恥骨結合切除術

  • 長内転筋腱のリリース(腹直筋の部分的リリースまたは修復を伴うもの、伴わないもの

  • 腹膜外後腹膜合成メッシュ留置術または鼠径ヘルニア/腹壁修復術

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